「パレード」 吉田修一

パレード (幻冬舎文庫)

パレード (幻冬舎文庫)


とあるマンションの1室で共同生活を送る4人の男女。
そこでの生活は、それぞれの不安や焦燥感とともに、
“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続いていた。
そこに新たにやってきたサトルという少年が
4人のバランスを崩してゆく…。


サトルを含む5人それぞれの視点で、共同生活が語られていく。
前半の小さな事件の話に関わるのは「彼」かなーくらいで、
まさかその事件を最後まで引っ張ってくるとは。
なので、最終章のタネあかしには正直「え!」と驚かされた。


同居生活をしたことのある身としては、分かる部分もあるような。
読み終えた後に、ゾクゾクっとする怖さがある。


この作家さんの他の本も読んでみよーっと。