「レインツリーの国」 有川浩

レインツリーの国 (新潮文庫)

レインツリーの国 (新潮文庫)


図書館戦争シリーズを読んだ人なら分かる「レインツリーの国
小牧が毬江ちゃんにすすめたあの本です。


「これは、『聴覚障害者の話』はなく『恋の話』」
と作者が言いきるように、
恋をしている2人にとっては、歩み寄るべき意識の違いを書いている。
それが、たまたま『聴覚障害』で会っただけの話なのだ。


この本を読んだ上で、小牧や毬江の言葉を思い出すと深みが増す。
小牧が毬江にこの本を勧め、毬江が夢中になったわけがわかる。


図書館戦争に関わりがあるから読んで面白いのではなく、
聴覚障害について丁寧に説明されていて、知らなかった世界が広がる。
作者が入念に下調べをした上にこの作品があるのだと感じる。
なので、図書館戦争シリーズ読んでいなくても十分に読めます。