「オーデュボンの祈り」 伊坂幸太郎

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

旅のお供にともって行き、読み切った。

コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。
江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。
嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男。
そして、人の言葉を操り「未来が見える」カカシ。
ところが、その次の日にカカシが殺される。
無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られた状態で。
未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか?

状況を飲み込むのに、伊藤以上に時間がかかった。
でも、徐々に状況が読めてくると順応していくのが分かる。
支倉常長の行で完全に持って行かれた（ハマった）
あとは、スピードに乗って楽しめました〜。

伊坂作品に多いけど、脈絡がないと思いこんでいたものが
終盤に向かって、一気にまとまっていく感じはさすが。
「この島に欠けているものは？」という問いへの答え。
伊坂作品に欠かせない、アレでした。

面白かったー。