「ハング」 誉田哲也

ハング (中公文庫)

ハング (中公文庫)



誉田哲也さん、久々で一気読み。
読みだしたら止まらなかったです(毎度のことだけど)



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警視庁捜査一課の堀田班。
宝飾店オーナー殺人事件の容疑者を自供により逮捕。
だが、公判では自白の強要があったと証言。
その翌日、班の刑事の一人が首をつった状態で見つかる。
そして更なる死の連鎖が……。
刑事たちは、巨大な闇から仲間を、愛する人を守ることができるのか。


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冒頭シーンからは想像がつかないほどのラスト。
そのコントラストが、この作品の味なのでしょうけど。


姫川シリーズよりは、ジウシリーズに近いのかな。
得体のしれない巨大な闇といいますか、
一人の力ではどうにも抗えない、権力だろうか。


主人公が、狂気にとらわれていく姿は何とも悲しい。
そして、あっけなくたくさんの人が死んでいくのも悲しい。
個人的にはあの人には死んでほしくなかった、それが救いになると思ったのに。
ただ、この物語は主人公のラストに余韻があるので、
これは続きか…あるいは別の作品にひょっこり出てくるかなと期待。