「黒笑小説」 東野圭吾

黒笑小説 (集英社文庫)

黒笑小説 (集英社文庫)



東野圭吾氏の「○笑」シリーズ。
今度も、ブラックユーモアたっぷりです。



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作家の寒川は、文学賞の選考結果を編集者と待っていた。
「賞をもらうために小説を書いているわけじゃない」と格好をつける。
だけど、内心は賞が欲しくて欲しくてたまらない。
一方、編集者は「受賞を信じている」と熱弁しながらも、
心の中では無理だなとつぶやいて、結果を待つ。
そして遂に電話が鳴る……。
文学賞をめぐる人間模様を皮肉たっぷりに描いた「もうひとつの助走」
黒い笑いに満ちた傑作が満載の短編集。


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好きなのは、「シンデレラ白夜行」かな。
シンデレラをベースに、氏の代表作のひとつ「白夜行」の主人公を重ねる。
だから「白夜行」を知っているものが思わずニヤっとする場面多数。
ファンサービスかなぁと……感じてしまいました。



今回のホロっとは、「奇跡の1枚」ですね。
ラストのからくりはどこか「秘密」にもつながるような話で。
短い中に、ちょっと感動できるお話でした。


「○笑」シリーズもあと1冊になっちゃいました。
また新作を出してくれることを期待します!