「武士道エイティーン」 誉田哲也

武士道エイティーン (文春文庫)

武士道エイティーン (文春文庫)



遂に完結、武士道シリーズ。
文庫化されるのをずっと待ってました〜。


高校最後の夏を迎えた香織と早苗。
最後のインターハイにかける思いと、その先の進路。
剣道に高校時代の情熱を傾けてきた2人の未来とは。


香織と早苗のキャラクターは相変わらずですが、
若干(本当に若干)早苗のお気楽不動心が見えにくくなったかな〜。
香織は、男勝りなんだけど、すっごく可愛く思えてくる(笑)
2人が選んだ道は、2人らしい道だと思えるラストに拍手。


エイティーンが前2作と違うのは、スピンオフが入ってること。
早苗の姉、緑子の恋(時々モデルの話も)
香織の師匠がいる桐谷道場の隠された秘密。
いっつも酒臭い早苗の学校の吉野先生の過去。
そして、エイティーンの中でちょっと不穏な動きをする後輩の田原。
以上の4名それぞれの独白で書かれた話も面白かった。


本当に、姫川シリーズやジウ(まだ読んでないけど)などの
警察小説やミステリーを多く出している人の作品とは思えない。
緑子の恋の話なんて、本当に甘さと切なさバランスがいいし。


ちなみに、解説は有川浩さん。
解説の冒頭の「誉田哲也は心の中に少女を飼っている」という表現。
激しく頭を縦に振ってしまった、その通りです!さすがです!
また、こういう爽やか青春系の作品出してほしいな〜♪


さ、誉田哲也氏の本は「ジウ」の1巻があるので次はそれだなー。