「船に乗れ!1〜合奏と協奏」 藤谷治

(P[ふ]2-2)船に乗れ!  I (ポプラ文庫ピュアフル)

(P[ふ]2-2)船に乗れ! I (ポプラ文庫ピュアフル)



こちらも、前々から読みたいと思っていて手にとっては
「…他に読みたい本もあるから、また今度…」と後回しにされてた。
でも、そろそろ読もう!と思いきって読み始めた。


若きチェリスト・津島サトルは、芸高受験に失敗。
不本意ながらも、祖父が学長を務める高校の音楽科へ進学。
最初こそ乗り気のしない高校生活だったけれど、
フルート専攻の伊藤・ヴァイオリン専攻の南との触れ合い、
初めてのオーケストラに向けた練習・合宿などを通して…。


この物語の特徴は、現在(推定20年以上あと?)の津島が
自身の高校生活を振り返るという形をとっていること。
だから、時々先を予感させるような独白が入るのが面白い。


出だしが辛かった。
自分がどんな子供だったのかということを語るのだが、
これが特に起伏もなく淡々としていて面白くない。
えー、このままこのトーンで行くなら読むのやめたい…と思ったり。
哲学の話もチョコチョコ入ってきて、そこでも眠くなりそうに…(笑)


でも、それさえ乗り越えたらあとは楽しい。
私はクラシックがからっきし駄目だけど、それでも面白い。
楽器を演奏する人たちは、こんなことを考えてるんだなぁと。
オーケストラの合奏とアンサンブルの協奏の違いも分かった。
きっと一つになれる瞬間って、本当に感動ものだろうな〜と。


ということで、続巻も読もう!
津島たちがどうやって成長していくのか気になるし。
そして、音楽をやっている友人にでも薦めてみようとおもう。