「幕末銃姫伝 −京の風 会津の花」 藤本ひとみ

幕末銃姫伝 - 京の風 会津の花 (中公文庫)

幕末銃姫伝 - 京の風 会津の花 (中公文庫)



12月出だしは、本を読めずこれが1冊目。
来年の大河ドラマ「八重の桜」にまつわる1冊。


恥ずかしながら、あんまりよく知らない新島八重
新島襄の奥さんか〜、んで??くらいの感じ。
これは予備知識がないと途中で見るのをあきらめてしまいそう(笑)
予習本でよいものは…と思って、本屋で見つけました。


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日本が激動した幕末の中で、幕府と命運を共にすることとなり、
やがては朝敵となって、崩壊してゆく会津藩
その城下にあって土魂を抱いて銃を取った二十四歳の若き八重。
混乱する会津戦争のさなか、彼女は砲兵隊を指揮する。
そして、先見の目を持ちながらも動乱の渦中に身を投じる八重の兄覚馬。
日本の美しい四季を背景に、兄妹と家族の姿を浮かび上がらせる。


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兄である山本覚馬は、江戸に遊学し佐久間象山のもとで学ぶ。
これからは、西洋式の砲術が力になると繰り返し唱えるが、
骨の髄まで、武士の精神が沁み渡った会津藩の人々の心には届かない。


一方、会津で暮らす八重は自分が女に生まれたことに不満を持つ。
裁縫や勝手仕事は苦手で、自慢できるのは腕力だけ。
帰ってきた兄に、砲術を習いながら己にできることを問い続ける。


2人が交互に語る形式で前半は進みます。
動乱の前線近くで必死に公武合体の策を探る覚馬。
会津の日々の暮らしの中で、動乱の足音に耳をすませる八重。
この辺はあんまり波に乗れなかったなぁ。


後半の会津戦争の辺りはかなり調子よく読めました。
それぞれが感じていたことが、一つにまとまっていく感じ。
でも、結末は知ってのとおりなのだ、最後まで戦う八重はかっこいい。


会津藩の立場がいまいちよくわかっていないというのがよくない。
幕府方と思いきや、藩主の松平容保孝明天皇と刎頸の交りでもある。
この辺はもう少し会津の歴史を紐解いて、理解する必要があるなぁ。
このままいくと、大河ドラマを鵜呑みにしそうなので勉強しよう。
もうちょっと、伝記もののような本を探して読んでみよう(あるのかなぁ)


ちょいちょいナポレオンの話が出てくるなぁと思ったら
この作者さん、フランス史の作品を多く描いているのだなぁ。


話を大河ドラマに戻すと。
一応、わかっているキャストを調べながら読んでイメージ。
しかし、主役の八重は、体格の良いお嬢さんだったようで。
主役演じる綾瀬さんではちょっとばかり美しすぎるのか(笑)
でもまぁ、テレビ的に面白ければよいのだしな。


個人的には、覚馬を西島秀俊さんが演じるので楽しみだ。