「サクリファイス」 近藤文恵

サクリファイス (新潮文庫)

サクリファイス (新潮文庫)


これ、もう5年も昔に1回読んだんだ。
とある事情があって、読みなおし。
でも、ブログは初なので今回の感想をレビュー。


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勝つことを義務づけられた〈エース〉
それをサポートする〈アシスト〉
それらが冷酷に分担された世界、自転車ロードレース。
初めて抜擢された海外遠征で、僕は思いも寄らない悲劇に遭遇する。
それは、単なる事故のはずだった――。
二転三転する〈真相〉、リフレインの度に重きを増すテーマ。


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自転車ロードレースって馴染みが薄い。
でも、この本は説明がくどすぎないのでグイグイ読める。
主人公のチカの性格も、遠慮深いといえば聞こえがいいけど、
スポーツマンらしからぬ(?)ネガティブ…。
と、思いきや変なところで思い切りがいいんだよなー。


事件のほうは、なかなかレース中の事故なので凄まじいです。
その事故の真相が二転三転するんだけど、やっぱこいつか―と。
恨む気持ちは分かる、でもそこまでするか??という気持ちだわ。
事故の真相はまさに被害者の「サクリファイス(自己犠牲)」。
そういうことか…と頭で納得したけども、気持ちで納得いかん!


5年前に、「続編だして!!」とシンガポールの夜の町で叫んだんだった(笑)
その願いは通じたわけで…(次に続く)