「ふくわらい」 西加奈子

ふくわらい

ふくわらい


西加奈子さん2作目。
キノベス2013の1位になってたので読んでみました。


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マルキ・ド・サドをもじって名づけられた、書籍編集者の鳴木戸定。
彼女は幼い頃、紀行作家の父に連れられていった旅先で、
誰もが目を覆うような特異な体験をした。
その時から、定は、世間と自分を隔てる壁を強く意識するようになる。
日常を機械的に送る定だったが、ある日、心の奥底にしまいこんでいた、
自分でも忘れていたはずの思いに気づいてしまう。
その瞬間、彼女の心の壁は崩れ去り、熱い思いが止めどなく溢れ出す。


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うーん、何とか読み切ったけど。
私はちょっとばかり苦手かも知れません。


2作品しか読んでいないので、他の作品がどうなのか分からないのだけど。
けっこう「うっ…」と目をそらしたくなるような表現もあり。
感想サイトなどを見ている限りでは、加奈子節炸裂!みたいなのもあるので、
わりかし、この人の作品には多いテイストなのかもしれません。


うわうわ〜っと言いながらも読み進めました。
最初は相当変わっているなと思う主人公の定が、
周りの人々の影響もあって、変わっていくのは面白い。
彼女自身の生い立ちもさることながら、周りの登場人物も変わっている。
変わっているという言葉では表わしきれない、不思議な人々。


読み終えてみると、案外爽快な気分です。
苦手な食べ物をちゃんと食べきった達成感のような?(笑)
でもしばらくはいいです、他の人の読もう。